旬感(しゅんかん) THE Essay

深く美しい赤
日本のブラッドオレンジ

2025.05.09

深く美しい赤
日本のブラッドオレンジ

愛媛県産ブラッドオレンジ

「国産のブラッドオレンジ?」と聞いて伺ったのは愛媛県宇和島市の清五郎農園。園主の田中保次さんが出迎えてくれた。

ブラッドオレンジは地中海沿岸のシチリア半島が原産の果実。文字通り血のような赤色、濃厚な甘さ、豊かな香りが特徴だ。

飛行機と電車を乗り継ぎ最寄りの伊予吉田駅に着いた。
訪れたのは3月、潮の香りを含んだ空気、さんさんと輝く太陽、南国のような暖かな気候だ。

ブラッドオレンジは宇和海の沿岸で栽培されている。ギザギザとしたリアス式海岸が広がって、波が無く穏やかな海だ。養殖や漁業が盛んに行われていることも頷ける。畑へ向かう道中に食べたシラスは新鮮で格別だった。豊かな海のめぐみを感じる。

ブラッドオレンジの畑は海に面した南向きの斜面にある。急な斜面を息切れしながら登って行く。少し登るだけでも大変なのに、ここで果実を育てている農家さんのありがたさが身に染みた。畑は手入れが行き届いている。おいしいブラッドオレンジが育つはずだ。宇和海に降り注いだ太陽の光が反射してブラッドオレンジを照らしていた。

田中さんは、樹上で完熟したブラッドオレンジと、完熟前に収穫したブラッドオレンジを目の前で切って見せてくれた。樹上で完熟したブラッドオレンジの赤色は深く美しく、説明をしてくれる田中さんの言葉は熱を帯びていた。その場でしぼりたてのブラッドオレンジジュースをいただいた。感激。田中さんの育てた情熱が詰まったブラッドオレンジをぜひいただきたい。必ずおいしいジャムを作って全国の皆様と田中さんに届けよう。

最高の出会いだった。
とにかく、うまかった。
生産者の皆様の手間と想いが詰まった味に、心から感謝したい。
この出会いを、この想いのまま、お客様へ。
また新たな出会いに期待して旅は続く。

田中さんが作っているのは、タロッコとモロの2種類のブラッドオレンジです。タロッコは、イタリアシチリアで偶然発見された在来種、モロはイタリアのシラクサで自然変異によって誕生した品種で色素が強く気候条件に敏感なため栽培が難しいと言われています。田中さんが育てた高品質の国産ブラッドオレンジの爽やかな酸味と芳醇な香りをセゾンファクトリーのジャムでお楽しみください。

旬のブラッドオレンジジャムをセゾンファクトリーからお届けいたします。

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