
日向夏②
日向夏ジャム、おいしさの秘密
さて、バジルのはなしを1話挟んで日向夏に戻ってきました。
前回の日向夏のはなしでは、日向夏の「わた」がおいしさのキーにポイントになる。
というはなしでしたが、そのほかにもおいしい秘密がもっとあるはず…!
ということで、製造工程をのぞいてみました!
お、日向夏ジャム作っていますね!

「どうもー!サトウTVでーす!」
YouTuber風に説明してくれたのは、
セゾンファクトリーのジャ●おじさんことカズヒコさん。
入社22年目、セゾンファクトリーのジャムを作り続けて
この道十数年のベテランスタッフです。
周りの仲間をいつも笑顔にする、セゾンファクトリーのムードメーカーです。
「今日は日向夏ジャムを作りまーす」
ちょうど日向夏の果皮から苦みを抽出する作業を行っていました。
果実を半分にスライスして、果汁を絞りだした果皮(わた付き)を
水と一緒にカッターで細かく刻み、苦みを抽出していきます。

漉し布で軽く漉し、使うのは…果皮 ではなく、水の方!

果皮を軽く絞って出てくる水だけ!
あまり絞り過ぎると雑味が出てしまうから。
この水には、先ほど皮から抽出した苦みが溶け込んでいるそう。
続いて、大きな釜で茹で始めたのは、日向夏の外皮のみのスライス。

これを2回茹でこぼす。
そのあとに果肉を加え、果皮から抽出した苦みが溶け込んだ水を加えます。

こうすることによって、スライスした果皮にわたの苦みがしみこみ、
食べた時に爽やかな苦みが鼻を通っていくのです!
単に苦みを取り除かずにスライスを加えてしまうと、
スライスした外皮の苦みとわたの苦みが重なり、苦さが増幅してしまうため、
わたの苦みだけを残し、外皮の苦みは取り除いてあげているんだそう!
と、作業しているジャ●おじさんからこんな質問が。
「ジャム食べるときに、果肉おっきい方良い?ちっちゃい方良い?」
「そりゃ、おっきい方が嬉しいですよー!」
「んだべ。だから果肉を入れた時には、果肉の加減を見ながら混ぜるんだ。
かき混ぜるんではなくて、混ぜる。」

先ほどスライスのみを茹でている時は、
釜の中でしっかりスライスが泳ぐように混ぜていましたが、
果実をいれたら実が壊れないように優しい混ぜ方に。
素材は毎日状態が変化します。
その変化に気づき、状態の違う素材を均一の味のジャムに仕上げることが
職人の仕事なんだと、教えてもらいました。
「なるほど~。繊細な味にするためにはこれほどの工程をかさねているんですね!」
「すんごいべぇ~。これがこの釜の中のもの語りなんだ。」

日向夏ジャムというもの語りが釜の中で完成し、瓶に充填されてお客様のもとへ!
優しい黄色は日向夏そのものの色。
ギフトの蓋を開ければ、食卓に爽やかな夏がやってきます!
瓶を開けて、ジャムをスプーンですくい、パンの上へ。

日向夏の爽やかな香りではじまる一日を、大切な方へ贈りませんか?